1987年9月23日沖縄 撮影:川村 晶

金環日食は一瞬で終わるわけではなく、部分日食を含めると2〜3時間かけてゆっくりと進行していきます。しかしながら「金環」という名の通り、きれいな円形になるのはほんの数分です。今回の金環日食は朝の時間帯に起きるので、ちょうど登校や通勤の時間にあたります。その為、観察の際には場所などにも注意が必要です。また、わずかな時間ゆえ、その時が来たときに焦ったり慌てたりしないようにする為にも、今一度、金環日食について学んでおきましょう。

1999年2月16日オーストラリア 撮影:川村 晶

金環日食では観察専用のグッズを用意するだけでなく、きちんと注意事項を守って行うことが重要です。大人でも充分に注意を払い、特に小さい子への指導は欠かさずに行いましょう。場合によっては、目に障害が発生してしまう恐れもあるため、再度観察の方法を確認し、何度か練習しておきましょう。小さい子が観察をする際には、保護者が一緒に付き添ってあげるのも良いかもしれません。

 

・絶対に太陽を直視してはいけません。また、望遠鏡や双眼鏡で直接のぞいてはいけません。

・サングラスや下敷き、CD・フィルムなどを使っての観察は危険なので絶対にやめましょう。

・専用のグラスやシートを使用していても、長時間の観察は危険です。適度に休憩しましょう。

 

注意事項を守らなければ、視覚障害が起きる可能性もあります。もう一度、国立天文台のホームページや、金環日食に関連する書籍などで注意事項を確認し、準備万端の状態で金環日食を迎えましょう。

絶対に太陽を直視してはいけません。

 

 

布施哲治さん

 

鹿島宇宙技術センターに勤務されている天文学者。著書に『ようこそ宇宙の研究室へ – すばる望遠鏡が明かす宇宙のなぞ』(くもん出版)や『なぜ、めい王星は惑星じゃないの? – 科学の進歩は宇宙の当たり前をかえていく』(くもん出版)などがあり、子供から大人までが楽しめる天文学に関する講演会も行っています。今回は家庭でも作れる簡単なピンホールの作り方をお教えいただきました。

 

 金環日食にはグラスやシートで観察する方法がありますが、より安全性が高いのがピンホールで観察する方法です。市販のものを買うという方法もありますが、これなら材料も家庭にあるもので作ることができます。

材料・アルミホイル、穴を開ける為のペンなど

まず、アルミホイルの芯に、適当な大きさのアルミホイルをかぶせます。

次に、ボールペンなどで、アルミ先端の真ん中に小さな穴を開けます。

最後に、太陽光を投影する紙を用意します。これで日食の様子を安全に観察できます。

ピンホールの原理で、木漏れ日でも日食の様子がわかります。(1994年5月10日アメリカ・テキサス州エルパソ 撮影:川村 晶)

 装置が大きければ大きい程、投影される形も大きくなります。まわりを箱で囲んで余計な光を遮断するなど、自分なりに色々な工夫を加えて作ってみましょう!

鹿島宇宙技術センター

皆さんの生活をはじめ、世界で役立つ情報通信と宇宙科学の研究開発をしている鹿島宇宙技術センター。人工衛星を用いた次世代の通信技術や、世界の時間の計測など様々な分野に貢献しています。施設内には宇宙通信の展示室などがあり、見学や体験をすることが出来ます。現在はリニューアル工事中ですが、今年の秋には新たな展示なども増える予定なのでぜひご期待ください!

所在地 茨城県鹿嶋市平井893-1
開館時間 9:00〜16:00
休館日 年末年始・他設備点検など不定期
入場料金 無料
お問合せ

TEL 0299-82-1211

鹿島宇宙技術センターホームページはこちら

 

6月6日 金星の太陽面通過

6月4日(月) 部分日食
夕方頃に全国で見ることの出来る部分日食。高度が低いため、なるべくまわりに高い建物などが無い場所から見るのがオススメです。
6月6日(水) 金星の太陽面通過
これも珍しい天体現象のひとつで、この機会を逃すと次は100年後。金星が太陽の前をゆっくりと通過していく様子は、金環日食同様専用のグラスなどで観察することができます。
8月14日(火) 金星食
金星が月の裏側にかくれる金星食。太陽面の通過とは逆に、今度は月の裏側を通過していく現象です。
双眼鏡、望遠鏡があると観察しやすいでしょう。

 

写真・画像提供:アストロアーツ/星ナビ