初夏の訪れを告げる、花と水の伝統の祭典
ぴんっと立ち上がり、紫色の雅な花を咲かせるあやめ。古くから、あやめ(花菖蒲(ハナショウブ)やカキツバタ)は梅雨の訪れを知らせる花として愛されてきました。そんな美しく咲き誇るあやめの立ち姿を愛でることのできるおまつりが茨城で開かれます。それが、橋幸夫さんの歌う「潮来の伊太郎」でも知られ、潮来市にある水郷潮来あやめ園で開催される水郷潮来あやめまつりです。
第68回水郷潮来あやめまつり
期間 | 2019年5月25日(土)〜6月23日(日) |
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場所 | 潮来市 水郷潮来あやめ園 |
江戸時代、荒川の氾濫を治めるための治水事業と、仙台藩伊達政宗の侵攻を防ぐため、徳川家康の命により行われていた利根川の東遷。江戸に通じていた利根川は現在の銚子へと抜ける川へと、通水路が変更されました。これだけ巨大な河川の流れを変える作業は、一筋縄ではなかったことは容易に想像がつきます。
しかし、この利根川の東遷によって、潮来は水運の要所として一気に栄えることとなりました。そんな水の都・水郷潮来では荷物の積み下ろしをする河岸(かし)が発達し、その河岸を作るために運河が発達しました。その運河を渡るための橋がかかり、いまでは川を舟で巡りながら楽しむ十二橋めぐりが名物となっています。
水郷潮来あやめまつり開催期間中は、水郷潮来あやめ園の横を流れる前川を手漕ぎの「ろ舟」も運航し、あやめの花とともに、情緒豊かな水の街・潮来を心ゆくまで楽しめます。

水郷潮来あやめ園
昭和51年に開園した水郷潮来あやめ園。約500種類・100万株の色とりどりのあやめ(花菖蒲)が栽培されています。美しい日本の歩きたくなるみち500選にも選ばれるなど、優れた景勝地として人気を集めています。



住所 | 茨城県潮来市あやめ1-5 |
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休園日 | なし。終日入園自由 |
入園料 | 無料 |
アクセス | 電車:JR鹿島線「潮来駅」より徒歩3分 車:東関東自動車道「潮来IC」より約10分 |
問い合わせ | 潮来市産業観光課 TEL:0299-63-1111 |
水郷潮来あやめまつりイベント情報
嫁入り舟

期間中毎週開催
水曜 | 11:00〜 |
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土曜 | 11:00〜 14:00〜 19:30〜(宵の嫁入り舟) |
日曜 | 11:00〜 14:00〜 |
※天候により中止の場合があります。※当日挙式される方は時間変更あり・要確認。
かつては日常の交通手段として利用されていた「ろ舟」。嫁入りのときもこのろ舟に乗って、花嫁は対岸で待つ婿のもとへやってきました。そんな昭和30年代前半まで見られた情緒豊かな嫁入りの様子を、あやめまつり期間中には本物の花嫁さんがその嫁入り舟を再現します。嫁入り舟は水郷潮来あやめ園内のろ舟乗り場から出発。 まず「潮来花嫁さん」の記念碑前に到着後、船頭・仲人と共に園路を歩き、舟は出航となります。
ライトアップ

期間中毎日18:30〜22:00まで
園内に咲き誇るあやめをライトアップで幻想的に演出します。太陽の下で見るあやめとは、ひと味違った雰囲気を楽しむことができます。大会本部前には休憩スペースも設けられ、ベンチでゆったりと、前川の水の流れと風情ある水郷潮来の景観を、心ゆくまで楽しむことができます。
手漕ぎの「ろ舟遊覧」

期間中毎日運航 9:00〜16:30
料金 | 大人 | 1,000円 |
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小学生 | 500円 | |
小学生未満 | 無料 |
※土曜のみ「宵のろ舟遊覧」あり(予定)
・宵のろ舟 大人:500円 小学生以下:無料)
※天候により中止の場合があります。
昔ながらの手漕ぎのろ舟(サッパ舟)が前川を運航します。 「ギッチラギッチラ」と櫓(ろ)をこぐ音や、船頭による前川の昔ばなしを楽しみながら、水郷情緒を存分に味わうことができます。また、民間の遊覧船は通年でお楽しみいただけます。