常陸国の文化に触れる、歴史スポット

古く風土記の時代には常世の国と称され、自然の恵みをいかして豊かな文化を築いてきた茨城県。その歩みを今に伝える建造物や文化財を通して、歴史が紡ぐ物語に触れてください。

偕楽園

(水戸市)

天保13年(1842)に水戸藩第9代藩主徳川斉昭公によって造られ、金沢の兼六園、岡山の後楽園とともに日本三名園の一つに数えられています。偕楽園の名称は、「孟子」の「古の人は民と偕に楽しむ、故に能く楽しむなり」という一節からとられています。早春には約100品種、3,000本の梅の花が咲き誇り、梅の名所として親しまれているほか、桜やつつじ、萩といったように季節によって様々な顔をのぞかせます。好文亭3階の「楽寿楼」から眺める、千波湖や田鶴鳴梅林(たづなきばいりん)、四季の原といった雄大な自然の景観は格別です。

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六角堂

(北茨城市)

ごつごつとした岩がそびえる五浦海岸の崖の上に建つ朱色の小さな建物。文明開化の時代を生き、近代日本美術の発展に大きな功績を残した岡倉天心が趣向をこらして設計したものです。2011年に東日本大震災の津波により流失しましたが、翌年には創建当初の姿で颯爽と蘇り、復興のシンボルとしても新たな存在感を示しています。崖上から眺める五浦海岸の眺望や、潮風に吹かれながらの散策も楽しめます。

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鹿島神宮

(鹿嶋市)

日本建国・武道の神様である「武甕槌大神」を御祭神とする神社。現在の社殿は徳川二代将軍の秀忠により、また奥宮は徳川家康、楼門は水戸初代藩主徳川頼房により奉納されたもので、いずれも重要文化財となっています。息栖神社、香取神宮とともに東国三社と呼ばれ古くから信仰を集めており、東国三社参りツアーも行われています。また、皇室や鎌倉幕府の源頼朝をはじめ、徳川幕府の徳川家康や、水戸藩の徳川光圀公などに崇拝されていました。人生を転換するターニングポイントの作用を持ち、邪魔するものをはねのけ進むパワーを持つ、勝利の武神・武甕槌大神のご神気が息づくスポットです。

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弘道館

(水戸市)

偕楽園と対をなす存在の、水戸学の聖地

天保12年(1841)に「水戸が天下の魁となり、日本の国家を護り将来へ発展できる優秀な人材を育成する」ことを目的とし、水戸藩第9代藩主徳川斉昭公が創設。「正庁」「至善堂」「正門」は国指定重要文化財となっています。早春には、約60品種800本の梅が咲き誇り、偕楽園とともに水戸の梅まつりの開催会場となっています。また、平成27年4月24日には我が国の文化・伝統を守る日本遺産に認定されました。

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西山御殿(西山荘)

(常陸太田市)

水戸藩第2代藩主徳川光圀公の隠居場所で、ここで「大日本史編纂事業」が行われました。元禄4年(1691)5月9日から同13年12月6日に亡くなるまでの10年間を過ごしました。平成28年3月に国指定の史跡及び名勝に指定されました。
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徳川ミュージアム所蔵 撮影 阿部浩
(C)徳川ミュージアム・イメージアーカイブ/DNPartcom

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笠間稲荷神社

(笠間市)

1350余年の歴史を誇り、日本三大稲荷の一つとされている「笠間稲荷神社」。江戸時代末期に建てられた御本殿は、彫刻が優れていることから、昭和63年に国の重要文化財に指定されています。御祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)。生命の根源を司る「いのち」の根の神として、農業、工業、商業、水産業などあらゆる殖産興業の守護神として、人々の生活すべてに御神徳を授けてくださる神様です。境内に生える二株の藤は、樹齢400年にも及ぶもので、八重の藤は、昭和42年に県の天然記念物に指定されています。

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茨城県立歴史館

(水戸市)

静けさ漂う洋館で、茨城県の歴史に触れる

歴史博物館と文書館の機能を併せ持つ施設として、茨城の原始古代から近現代までの歴史が常設展示されてるほか、茨城県の歴史に関する資料や公文書を収集・保存しています。広い敷地のなかには、本館のほかに、移築復元された江戸時代の民家建築や明治時代の洋風校舎などがあります。また樹木や草木にも恵まれ、季節によってさまざまな美しい装いを見せてくれます。

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筑波山神社

(つくば市)

筑波山を御神体とする筑波山神社。西峰の男体山頂に筑波山大神・伊弉諾尊(いざなぎのみこと)を、東峰の女体山頂に筑波山女大神・伊弉冉尊(いざなみのみこと)の二神を祀っています。また、伊弉諾尊と伊弉冉尊が結婚し神々を産み、国産みをされたことから、縁結び、夫婦和合、家内安全、子授けなどの御神徳があるとされています。

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徳川ミュージアム

(水戸市)

「水戸徳川家」のまとまった史料がみられる唯一の博物館

水戸徳川家13代当主徳川圀順公が、伝来の大名道具や古文書類を寄贈して設立した財団法人水府明徳会(現:公益財団法人徳川ミュージアム)の博物館として開館。所蔵品は、徳川家康公の遺品を中心に頼房公、光圀公ら歴代藩主や、その家族の遺愛の什宝約3万点に及びます。さらに敷地内にある彰考館文庫収蔵の『大日本史』草稿本や、その編纂のために全国から集められた古文書類約3万点からも史料が展示されます。

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