
茨城県では「食」を観光目的のひとつとし、「茨城県ならではの料理・飲食店」の掘り起こしや魅力発信により誘客拡大に向けた取り組みを実践しています。
その一環として、出汁のスペシャリストであり、「あさイチ」や「きょうの料理」などのテレビ番組等で活躍する料理研究家の山脇りこ氏と新たな名物料理の開発に着手し、この度「いばらき乙女のずるびきうどん」が誕生いたしました。
「いばらき乙女のずるびきうどん」とは
白菜やトマトなど県内の豊かな食材を「出汁」として贅沢に使い、常陸の輝きやれんこんなどの「具材」を鮮やかに盛り付けた具だくさんのつゆで食べる、滋味深くてオシャレな「つけうどん」です。
茨城県は小麦の生産量が全国10位で、昔から生産地域の家庭では、茹で立てうどんを鍋から箸で「ずるずる」と自分の汁へ引っ張り、食していました。その様子からこのうどんは「ずるびきうどん」と呼ばれていました。
「いばらき乙女のずるびきうどん」は、この茨城県内の小麦生産地域の家庭料理「ずるびきうどん」の文化を現代に継承しました。

開発者:山脇りこ/料理研究家
旬の食材をいかした作りやすい家庭料理を提案している。東京・代官山で料理教室を主宰。長崎の観光旅館で生まれ、“旅”“観光”もライフワーク。台湾好きが高じて台北の旅ガイド本を含む、台湾3部作の著書もある。農林水産省の「和食の保護・継承に向けた検討会」委員(2016年3月まで)など、和食、日本の食材を伝えるプロジェクトにも多くかかわっている。テレビ、ラジオ、雑誌のほか、著書も多数。
『昆布レシピ95』でグルマン世界料理本大賞受賞。『かけこみおだし塾』(講談社、日本図書館協会選定図書)『明日から料理上手』(小学館)『いとしの自家製』(ぴあ)など。
「いばらき乙女のずるびきうどん」ストーリー
茨城県は常陸秋そばに代表される蕎麦が有名ですが、小麦の生産量も全国10位と多く、古くからうどんもよく食べられていました。常陸秋そばの聖地としても有名な常陸太田市内。いまでは蕎麦屋の方が多くなりましたが、かつてはうどん屋が軒を連ね、その数は蕎麦店をも上回っていたと言われています。家庭では家族や友人たちと食卓を囲み、茹で立てのうどんを鍋から箸で「ずるずる」と自分の汁へと引っ張り、食していました。その様子からこのうどんを「ずるびきうどん」と呼び、家族の団欒には欠かせない存在でした。 かつては保存技術が優れていなかったこともあり、うどんの原料となる小麦が収穫できる5月下旬ごろから、蕎麦が収穫される11月頃まで、食卓に並んでいたうどん。その証に衣替えの6月1日(むけったついたち)は農作業を休み、新小麦でうどんを食べ、7月7日の七夕も必ずといっていいほどうどんが食卓に上がったと言われます。
また、五穀豊穣、家内安全を祈って行われる天王講(2月15日)では、各家庭に残った小麦を集めてうどんを打ち、その年の鎮守代と世話役を選出。茨城の暮らしの中に、うどん食が深く根付いていたことを物語っています。そして、なにより茨城では「つけけんちん蕎麦」に見られるように、具沢山のつけ汁で麺を食べる文化があります。夏場に食べる蕎麦でさえ、茗荷や揚げ茄子といった夏野菜をふんだんに加えたつけ汁で蕎麦を食べるのが地元流。「ずるびきうどん」もその例に習って、具沢山のつけ汁で食べられていたようです。
素材の持ち味を活かしたレシピに定評のある料理研究家・山脇りこ氏に「ずるびきうどん」を再考いただき、「いばらき乙女のずるびきうどん」が完成。山脇さんが注目した茨城素材は、その味に定評のある茨城県産ブランド豚「常陸の輝き」、生産量日本一を誇る「れんこん」と、強い旨味を持つ茨城の「白菜」でした。そこにトマトという彩りと旨味のアクセントを加えることで素材感のあるつけ汁を考案。鶏ガラと白菜の不可食部分を加えて取った出汁を合わせ、塩味仕立てにすることで女性にも食べやすい優しい味になっています。汁が薄まってしまう、つけうどんの弱みを解消するために後付けのタレも用意。山脇さんが用意してくれたのは2種類のゴマダレと梅トマトダレです。これは提供各店でオリジナルのものが用意されます。お店の個性が溢れるタレを食べ比べしてみるのもおすすめ。さらに茨城県には常陸の輝きを筆頭に多くの銘柄豚が存在します。そこで各エリア、各店舗自慢の豚を使って、その味の違いを楽しんでもらえるようにしました。
各店で提供される「いばらきずるびきうどん」の定義は茨城県産の豚肉と白菜、そしてミニトマトを使ったつけ汁を使うこと。基本、塩仕立てとし、白菜の手に入らない季節には白菜漬けや茨城県産の夏野菜を使うこととしました。山脇さんの公式レシピを各店でアレンジして頂き、この「いばらきずるびきうどん」が県内の多くの店で提供されます。ぜひ、茨城の新名物料理「ずるびきうどん」をお召し上がりください。
飲食店で食べる
県アンテナショップ「IBARAKI sense」BARA dining
ディナー 17:00~21:00(20:00 L.O.)
※営業時間は変更となる場合がございますので、最新の情報は公式ホームページをご確認ください。
国民宿舎「鵜の岬」レストランしおさい
10月中旬から1日限定10食で期間限定販売中
※以降も限定販売を予定
herb&healing HANA
弁当、キッチンカー、イベント
株式会社シオン
お弁当の万年屋(有限会社こうじや)
ペルー料理&そば わんかよ
朝日堂 本店
「いばらき乙女のずるびきうどん」「いばらきガパオ」協力店募集
茨城県では、「いばらき乙女のずるびきうどん」を新たな名物料理とするため、今後も様々なPR活動を実践していく予定です。また、委託事業者と連携しながら提供飲食店の拡大に努めていきます。本料理をご提供いただける飲食店を随時募集しております。参画していただいた事業者・店舗は、ホームページ等でご紹介いたします。ご興味のある事業者様は、ぜひお問い合わせください。