東京からたった2時間。四季折々、海と山と湖の恵みを満喫できる茨城へ、小旅行に出かけませんか?
旅の拠点にぴったりの素敵なお宿と、1泊2日で楽しむモデルプラン。
観光いばらき編集部が実際に宿泊して、皆さんにご案内します♪
日帰りじゃ遊びたりない。おいしいものもいっぱい食べたい。ゆったり羽を休めたい。
そんな「特別」や「おもてなし」、「くつろぎ」を約束してくれる、いばらきのお宿。
わたしたちが自信を持ってお勧めします。
今回の旅の舞台は、つくば市。万葉の世より数々の和歌にも詠まれてきた風光明媚な名勝・筑波山の懐に抱かれた街です。豊かな自然が育む地の恵み、湧きいずる温泉に癒やされ、雄大な景観を楽しむことが出来る、筑波山温泉郷が今回の旅の拠点。
舞台となるお宿は、390年もの歴史を紡いできた茨城きっての老舗宿・筑波山江戸屋です。江戸時代の寛永年間に創業して以来、筑波山詣でに訪れる数々の名士たちを迎えてきました。昭和天皇から二代に渡ってご宿泊された名宿で、とびっきりの時間を過ごします。
筑波山を登っていき、筑波山神社の参道を進んでいくと一番奥に位置するお宿が筑波山江戸屋です。街の喧騒から遠く離れて、鳥のさえずりや木々のさざめきに囲まれて過ごすことが出来る場所。入り口をはいると、あたたかみのある落ち着いた和の中にモダンな雰囲気を感じられる素敵な空間が。「お待ちしておりました」と丁寧に迎えていただき、カウンターでチェックイン手続きと共に館内の案内を受けました。隅々に至るまでゆったりとおもてなしに、こちらの心もほぐれていくのを感じます。
スタッフさんへ案内してもらい、本日のお部屋へ。江戸屋本館は大浴場のある地下2階から、特別室フロアーの5階から成る全7階層。客室は全部で40室を備え、ゆったり足を伸ばせる和室を中心に和洋室、贅を尽くしたとっておきの特別室も用意しています。今回、私が泊まったお部屋は4階の和室。お部屋に入ると、窓の外から関東平野を見下ろす眺めがとっても素敵!春・夏は緑が美しく、秋には紅葉、冬には澄んだ星空と夜景……四季折々の眺望を楽しませてくれます。
筑波山といえば、温泉郷としてもおなじみです。江戸屋でも「筑波山温泉 双神の湯」を楽しむことが出来ます。大浴場と露天風呂に加えて、足湯もあるとフロントスタッフさんに聞いてさっそく行ってみることに!足湯はロビーから外に面したバルコニーにあり、宿泊者は無料で自由に利用可。筑波山神社の東側を流れている「千手沢」に面しており、沢水のせせらぎと木々の緑に囲まれながら癒やされるロケーションです♪足から全身までぽかぽかに温まったら、水分補給もお忘れなく!江戸屋敷地内にある「杉の井」と呼ばれる湧水は古来より霊泉とも重宝されており、そんな霊験あらたかなお水を使ったコーヒーもスタッフさんにオススメ頂きました。
足湯の心地良さを満喫しているうちに、気がつけばすっかり夕暮れです。お宿の楽しみのひとつ、夕食の時間がやってきました♪会場へ向かうと、見た目にも美しい器が目に入り、期待が高まります。江戸屋では、四季それぞれに加えて梅に新緑と、年間で6つのおすすめメニューを用意。茨城の豊富な食材やその時期の旬の食材を活かし、その時に美味しく頂ける料理を……と、料理長や女将はじめスタッフが考えぬいた品々です。お肉は、牛・豚・鶏ともに県産のブランド肉を中心に使用。ごはんは、県を代表する美味しいお米としても名高い筑波山麓の「北条米」です。さらに今日は贅沢にもう一品、江戸屋名物の「鍬焼き」を追加!美味しさにお酒もすすみ、とっておきに楽しい夕餉を過ごすことができました。
お食事会場を出たら、大浴場への入り口はすぐ目の前。食事を終えたら、お部屋に戻る前にそのまま大浴場へ立ち寄っていくことにしました♪内湯で身体を清めたら、露天風呂へ。しっとりとした雰囲気の小路を進んだ先に現れたのは、自然に抱かれる岩場づくりのお風呂。足湯同様、千手沢に面しており、日中は爽やかな緑、夜は幻想的な風景を楽しむことができます。筑波山温泉双神の湯の特徴は、ph10.8と高いアルカリ度数を誇る泉質!お肌がつるつる滑らかになる美肌の湯なのだそう。明日の朝も入りに来ようかな♪
おはようございます!朝ごはんに余裕をもって起床したら、まずは朝の温泉へ♪いつもは慌しい朝も、旅先では時間を気にせずゆったりと……。気の向くまま館内を散策してみると、あちこちで江戸屋の足跡を感じるものを見つけました。懐かしい蓄音機や金庫、これまで江戸屋を訪れた人々の色紙や写真、中には天皇陛下が江戸屋を訪れた際の記録も。外に踏み出せば、樹齢400年にもなるという大きなケヤキの木が見守っています。
江戸屋の朝は和定食。焼き魚に熱々のお味噌汁、さっぱり湯豆腐、小鉢に野菜サラダ。そして茨城名物の納豆は欠かせません!嬉しいのが、納豆鉢と一緒に用意されていた三種類の薬味。定番のネギに加えて刻み玉ねぎ、そしてれんこんチップ、生卵!お好みで色々加えて納豆薬味バイキングを楽しめちゃいます。おなじみの納豆も、ちょっとしたアイデアで「こんな食べ方あるんだ!」と嬉しくなれるおもてなしににっこりの朝食タイムです♪
荷物をまとめたら、チェックアウト前に売店で旅のお土産を購入。筑波山名物といえば「ガマの油」。もちろんこちらでも購入することができます!実はこちら、薬剤師でもあったという9代目の筑波山江戸屋当主が復刻させて作ったというオリジナルの逸品。ガマの油売り口上名人・永井兵助の名を継いだ9代目女将と力を合わせて、筑波山の観光の礎を築いたのです。筑波山限定のお土産も多数あるので、ぜひお見逃しなく♪
JAXA 筑波宇宙センター
日本における宇宙・航空分野の基礎研究や、開発・利用までも担うJAXA。日本各地にある事業所の中で、約53万平方メートル(53万㎡)の規模を有しているのが筑波宇宙センターです!ここでは、「人工衛星の開発や運用、観測画像の解析」、「日本実験棟”きぼう”の運用管制塔、宇宙飛行士の養成・訓練施設」、「ロケットの開発や技術」などといったことに取り組まれています。そんなJAXAの技術や研究開発、宇宙について知ることが出来る展示館「スペースドーム」を無料で見学可能!事前予約すれば、普段は公開していない研究施設の一部までも見ることが出来るガイド付きバスツアー(有料)にも参加できます♪
茨城県つくば市千現2-1-1 スペースドーム開館時間 9:30〜17:00 月曜日(不定期)、年末年始、施設点検日など 無料 029-868-2023(受付時間 10:00〜16:30)
筑波山神社
筑波山江戸屋は、筑波山神社に最も近いお宿です。江戸屋に訪れたならぜひとも神社へも参拝を!秋の境内は紅葉も美しく、筑波山神社へ参拝してから登山にお出かけするのもおすすめ。男体山、女体山双峰の山頂にはそれぞれ筑波男大神(イザナギノミコト)と筑波女大神(イザナミノミコト)を祀る本殿がおかれています。山頂本殿へ参拝した際にいただける御朱印には「登拝」と書かれた印が。ぜひとも山頂へも足を運んでみてください。
茨城県つくば市筑波1-1 029-866-0502
筑波山ロープウェイ
筑波山は、ケーブルカーとロープウェイ両方を有している珍しい山。女体山山頂へアクセスするのに便利なのが、つつじヶ丘から出発する筑波山ロープウェイです!全長1,296メートル・高低差298メートルを約6分で駆け上がります。上空から山々を見下ろす旅はまさに絶景!また、毎年9月〜翌2月には夜間運行「スターダストクルージング〜夜の空中散歩〜」を開催します。2018年度は9/15〜翌2/24までの土日祝日に運行予定です♪
茨城県つくば市筑波1(筑波観光鉄道本社) 9:00〜17:00(本社) 029-866-0945(ロープウェイつつじヶ丘駅)
筑波ハム
つくば市の誇る美味に出会えるのがここ筑波ハム。もともと養豚を営んでいたところからスタートし、美味しくて安全・安心なハム作りにこだわり抜いている工房です。そのこだわりが生んだ粋のひとつが自社ブランド豚「つくば豚」。工場・直売店つくば陣屋と併設したレストラン自然味工房では、このつくば豚を使ったとびっきり美味なメニューを食べることができます。オススメは「ロースハムステーキ」!ハムを完全に火入れする一歩手前の状態のものを使って仕上げるステーキは、工場併設のここでしか出会えない美味しさです。
茨城県つくば市下平塚383 (つくば陣屋)10:00〜18:00 (レストラン自然味工房)11:00〜15:00L.O、17:00〜20:00L.O ※ディナーは土日祝のみ営業 火曜日 ※レストランは第4水曜日も休 029-856-1953
筑波山 江戸屋
〒300-4352 茨城県つくば市筑波728
TEL 029-866-0321
- チェックイン 15:00
- チェックアウト 10:00
- 駐車場有(無料)/宴会場/会議室/ラウンジ/大浴場/露天風呂/売店
- 予約 公式ホームページより予約可
10代目女将 吉岡鞠子さん
おかげさまで創業より390年を迎えることができました。400年という大きな節目も目前に控える当館では、皆様をおもてなしすることに加え「日本文化の継承」という目標も掲げています。浴衣や畳、お花、お茶、着物の着付けなど、日本ならではの様式を感じ、楽しみながら学べる場所でもありたいと考えています。筑波山観光の魅力発掘・発信にも、力を入れてゆきたいです。